〜前回までのあらすじ〜

 

突如として現れた謎の銀河獣軍団に立ち向かう、愛と正義と投げやりの銀河特捜隊「ギャラクシーエンジェル」。

 

並み居る強敵達を打ち破り、遂に諸悪の根源――恐怖の暗黒ヒゲ宇宙総帥、超暗黒大帝ヒゲチュサーンの元へと辿り着く!

正義と悪との一大決戦が始まろうかという時に、突如として戦いの場に現れたのは……かつて、死闘の末に倒した筈の53大悪魔将軍達だった。

大いなる闇の力を得てパワーアップした悪魔将軍達と、超暗黒大帝の圧倒的な力の前に次々と倒れる仲間達。

 

絶体絶命のミルフィーユの元に響いてくる声……「お姉ちゃん、負けないで!」それは、超暗黒大帝の元に捕らわれの身となっていたミルフィーユの大事な妹、アプリコット・桜葉の声だった。

 

ミルフィーユの平和を愛する心が奇跡を呼んだ!

 

大事な姉のピンチに、新たな宇宙戦士へと覚醒したアプリコットの必殺技「超! ブリリアントキューティマグナム」(今しがた勝手に考えた技)が炸裂したのだ。

リコたん萌えーネクタイ娘萌えー。

 

新たな宇宙戦士の誕生で形勢は一気に逆転。悪魔将軍達を打ち倒し、更には二人の愛の力が、微かにまだ残っていた超暗黒大帝の善の心を目覚めさせた。

そしてその善の心が、ついには超暗黒大帝の悪の心に打ち勝った!

だが、しかし。……全ての力を使い果たしてしまった、善のヒゲチュサーンの命はもってあと0.5秒くらいだったのである。

世界の未来を娘達に託し、そのまま深い眠りへとつく善の勇者。

 

……悲しい結末ではあったが、宇宙に平和が戻った!!

 

だが、戦いはまだ終わっていなかった。

 

超暗黒大帝の妻でもあった妖術将軍『ゴッド・雌唖痢威(めありい)』が大帝亡き後の利権を狙い、激戦で傷ついた宇宙戦士達に襲い掛かってきたのだ。

雌唖痢威自身の圧倒的な力と彼女の自慢の側近、姑固藻(ここも)と魔離葡(まりぶ)。二人の兄弟の強大な力を前に、今度こそ絶体絶命の危機に陥る桜葉姉妹。

 

もうダメか……と思ったその時、かつて複合銀河巨獣パトリクガストジョナーサンとの戦いで、帰らぬ人となったノーマッド博士から託された宝玉。「キュータローの涙」が眩い光を放つ。

 

その暖かな光を受け、みるみる力を漲らせる宇宙戦士姉妹。

その柔らかな光は……傷つき倒れた他の宇宙戦士をも蘇らせ、今ここに最強の力が揃った。

 

新生ギャラクシーエンジェルの友情パワーの前に、無敵を誇るかに思えた『ゴッド・雌唖痢威』と姑固藻、魔離葡の両兄弟は遂に倒れることになる。

 

……今度こそ、本当に宇宙に平和が訪れた!

喜びに沸くエンジェル達。

 

 

だが、彼女達はまだ知らなかった。遠い宇宙の果てで、新たな侵略の魔の手を延ばそうとする存在がいることを。

 

遠く離れた宇宙の果て……3.14次元宇宙空間に拠点を置く、虹色彗星復讐機械凶獣星人帝国の病弱腹黒大公『チトセ・カラスーマ』が不気味に微笑む。

「エンジェル隊よ……。今こそ復讐の時は来た。今こそ、この宇宙を我が物に!!」

 

 忍び寄る新たな敵の脅威。

だが、エンジェル隊は負けない!

君の心の中に愛と勇気と希望と、ほんの少しの塩辛さがあるかぎり。

 

負けるな! ギャラクシーエンジェル! 頑張れ! 僕らのギャラクシーエンジェル!!

 

 次回! 

『ギャラクシーエンジェル』第3877198086464502109987話。「復讐は密の味!? 〜ザリガニ怪人現る〜」にスイッチ・オーンッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 すいません……↑の全部嘘です(見りゃ分かる

 

 本当の本篇はここから。

え? 本当のあらすじはどうしたかって??

 

……そんなに見たいんですか、仕方ないな〜。

 

 

 

〜真(チェンジ)・前回までのあらすじ〜

 

 着ぐるみ帝国に侵入したエンジェル隊は地下牢に捕らえられてしまった! 以上!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突如として、エンジェル隊の捕らわれている地下牢に現れた「ふもっふ」の着ぐるみさん。

 月光仮面は誰でしょう? といわんばかりの秘密のヴェールに包まれた着ぐるみさんは、困惑するエンジェル隊を尻目に…突然!!

 

「ふもっふー!!!(気力転身ー!!!)」

 

気力転身変幻自在してしまった(でも、本当はただ着ぐるみを脱いだだけ)。

その中から現れたのは……

 

「とりまるちとせ(さん)!?」

とりまるって言うなー!!」

 

 その言葉の通り、とりm…おっと、その場に現れたのは、烏丸ちとせだった。…あぁ、そんなに睨まないでよ、ちーちゃん。後で千歳飴奢ってあげるから。え? いらない? あぁ、そう。

 

「まったく! ウォルコット中佐から密命を受けて、あなた方のサポートをする為に、私もここへ潜入したというのに。そんなこと言うんだったら、もう帰っちゃいますよ!」

 その言葉を聞いて、態度を急変させるエンジェル隊。

「ゴメンよ、ちとせ。こいつホント馬鹿でさぁ……何回、注意しても呼び間違えるんだよ〜、こぉのバカチンがぁっ!」

「あぁ! 何言ってるんですかフォルテさん! 自分だって漢字の読み書き苦手なくせに!!」

「あ。あたしこの前、自分の名前の漢字間違えちゃいました〜」

「……バカばっか……」

「あああぁぁヴァ、ヴァニラさ〜〜ん」

 口々に謝罪(?)の言葉を口にする。

「まぁ……本当なら、ここで地下牢に捕らわれて身動き取れない貴方達を、自由に動ける私が、自由に歩きまわれる素晴らしさを延々と自慢しまくって、最後には『助けてください、ちとせ様』と懇願させ奴隷……もとい、お友達にして差し上げるところですが、今回の任務が成功しないと減給になってしまうので……。癪だけど、素直に助けてあげますわ」

 相変わらず性格わりいなオメエ。というノーマッドの呟きは無視して、

「さぁ、今から鍵を破壊しますよ。危ないですから、少し後ろに下がっていて下さい」

 いざ、鍵を外さんと挑むちとせ。

 

アバカムー!

 

 ちとせは某RPGゲームの、どんな鍵でも瞬時に開錠してしまう魔法の呪文を唱えた!――あの独特の効果音も共に。

 カランッ……という音を立てて扉を堅く閉ざしていた南京錠が地面へと落ちる。ぶっちゃけ全然危なくなかった(だが、このネタを使うのはある意味危ない)。

「さぁ、さっさと出てきてくださいな! ゆっくりしている時間はないんですよ」

 

ゾロゾロと地下牢から抜け出てくるエンジェル隊達。「ちとせさん、ありがとうございますぅ!」「アリガト、助かったわ」「サンキュ、な」「……ありがとうございます」「まぁ、一応、お礼は言っておきましょうかねぇ」……口々に礼の言葉を述べるエンジェル隊に対し、少し顔を紅潮させながら、プイッとそっぽを向いて、ちとせはボソッと一言。

「別に大したことじゃありませんわ……」

 

あぁ……照れてる姿も可愛いよちーぽん。……ちょ、止めっ! 弓でボクのことを射るのは止めて!! え? 正鵠いただきます!?

 

 さぁ、気を取り直して。

 

「よく聞いて下さい、皆さん。この“キグ・ルミー”を破壊するには、中枢部に直接埋め込まれた、あの空中元素固定装置を破壊するしかありません。あの装置自体が無くなってしまえば、装置の力を引き出して戦っている、着ぐるみ皇帝の力も同時に弱体化させることができます」

いつになく真剣な顔で、現在の状況と、今後の打開策を、一同に説明するちとせ。君はやれば出来る子なんだ。

「皆さんは、中枢部の破壊をお願いします。……ただ、あの皇帝が黙ってそれを見過ごすとは思えません。ですから私は謁見の間へ赴き直接、皇帝と決着をつけます。その隙に皆さんが中枢部を破壊する……。まさに完璧な作戦ですわ」

「ちょっと! 直接、皇帝と戦うって!? 今のミントは……。あいつは……アンタじゃあ、とても敵う相手じゃないのよ!!」

分の悪い賭けは嫌いじゃない……じゃなくて。そう言われるだろうと思っていました。でも、大丈夫なんです。……今まで隠していましたけど、実は私! ジ○ダイの騎士だったのです!!」

 

おおぉぉ〜っ! と感嘆の声を上げる一同。

 

「で、何となく感心してみたんだけどさ、その……ジ○ダイって一体、何なんだい?」

「……この世に存在する全ての生命体から放出されている根源的なエネルギー。――フォース。ジ○ダイとは、その力が特に強い者を指す言葉です。ミントさんの“ダーク・サイド”の力に対抗できる唯一の力。それが、ジ○ダイの力です」

「凄いじゃないですか! ちとせさん!! ただの病弱で影の薄い新キャラじゃなかったんですね! あたし感動しちゃいました〜っ」

 笑顔で結構、失礼なことを言う天然ハッピー娘に対して、こちらも笑顔のまま……だが、微妙にこめかみの辺りがピクピクと引きつっていたりする、ちとせ。

「さて、私の偉大さが分かっていただけた所で。早速、作戦実行といきましょうか」

「まぁ……今回は、お前の言うことに従うけどさ。あたしら、今は武器も全部取上げられちまって、丸腰の状態なんだ。何か武器とかが無いと、流石に中枢部になんて……」

「えいっ」

ガシャガシャガッシャーンッ!!

ちとせがおもむろにスカートの幅を少し広げて見せると、その中から様々な武器の数々が雪崩れ落ちてきた。

……原理とかは聞かないで、お願い。お願いティーチャー。

「さ。これで武器の心配はなくなりましたわね」

「あぁ、これであたしらも戦えるよ」

さっそく、装備画面に移り武器防具の装備を始める。

しかし、フォルテは『花形のカチューシャ』を装備することができない!!

とか何とかやってるうちに。

「――――いいですか? 中枢部への道筋は先ほど説明した通りです。皆さん、どうかお気をつけて。……健闘を、祈ります」

「あぁ……。あんたもな、ちとせ。また生きて会おうぜ」

 

そうして。エンジェル達は、互いの顔を見合わせて一度だけ頷き合い、それぞれが目的とする場所へと駆けていった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先ほど。ちとせに案内された道筋を辿りながら、中枢部破壊組の一同は地下牢フロアの入り組んだ道を駆けていた。

ふと。一行の行く手に立ちはだかる影が一つ。

 

「私はこの地下牢エリアの看守長。お前達をここから逃すわけにはいかん」

 淡々と告げてくるのは、何やらお猿チックな着ぐるみを装着した自称、看守長だった。

果たして、その正体は……

 

「あ! ゴーロン星人さんですぅ!! あたし、一度生で見てみたかったんですよ〜!」

ゴリラスラングル!?

「おいお前、チューイじゃないか! そうなんだろチューバ○カ。おい、そうだって言えよ違っててもいいからそう言えよ」

「……宇宙猿人ゴ○なのだ」

 

ラーよ! 攻撃開始だ!!(ウォーッ)

 

どうやら惑星Eを追放された「宇宙猿人○リ」が正解だったようだ。

今、まさにエンジェル隊に襲い掛からんとする悪の科学者。

 

だが、しかし。

 

「……邪魔」

 

その一言と同時に放たれた、ヴァニラの「額の宝石からビィィィィム!!」を受けて、一撃でやられてしまう宇宙猿人。どうやらスペクトルマンを呼ぶ必要はなかったようだ。

 

「……先を急ぎましょう」

 

プスプスと煙を上げているお猿の姿を見て。

ヴァニラだけは怒らせない方がいいな……と、再認識する一同であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 プシューゥッ……

 

という音を立てて、謁見の間の扉が開く。

 

相変わらず、シュコー……という息遣いで、着ぐるみ皇帝はその来訪者に向けて一言。

「まさか、あなたが来るとは思っていませんでしたわ……ちとせさん」

「ふふふ……。前々から貴方とは、いつか決着をつけたいと思っていましたの。声質といい演技といい、上品ぶったところとかが私と似すぎててムカつくんですわ!!」

何だか、とても我侭なこと言ってますよこの子。

「ふふ。威勢がいいですこと。……それにしても、厳重な警備を抜けてよくここまで辿り着けましたわね」

「ふん! 私の力を舐めてもらっては困ります。どんなに警備が厳重でも、私が長い闘病生活の中で編み出した数々の奥義……『吐血スモーク』に『心臓停止で死んだ振り』『幽体離脱で遠方偵察』を駆使すれば私に潜入できないところはありませんわ! まさに私はトランスバール星暦に生きるジェームズ・ボ○ド!!」

 いやいや、彼はそんな珍妙な技は使いませんから。

「さて、お喋りはここまでにして……。そろそろ始めませんか? さぁ! ソル! 私と戦え!!

無視しないでくれよぅ。

へヴィだぜ……。うふふ、身の程知らずとは正にこのことですわね。……いいですわ。私の力、存分に味あわせて差し上げます」

 あぁ、そろそろ、真面目に語りますか。あー、ゴホンッ。

 

 舌戦はここまで。今から始まる戦いは、命をかけた……まさに死闘となる。

最早、言葉は不要と言わんばかりに、互いの武器である――ライトセ○バーを発動させる若きジェ○イナイトと着ぐるみ皇帝、ミント・ベイダー。

 

ヴウゥゥゥン……

 

光がちらつく、独特の音を上げながら、両雄は次第に距離を詰め……

 

バシュッツ!!

 

二つの光剣が交じりあった! ……ジリジリと鍔迫り合いの状態となる両者。

ジィィィッ……と互いの刃が触れ合う耳障りな音。

 

両者は、光の刃を交わらせたままで、

 

「……なかなかやりますわね、ちとせさん」

「ふふ、そっちこそ」

 

放たれたその言葉が合図となったか。

互いに刃を引き、一度は鍔迫りの状態から解放された光は、再び。二度、三度と激しく切り結ばれる。

 

ヴンッ! ヴゥゥンッ!! 

 

縦横無尽の光跡を残して、その軌跡を描く、光の刃を操る両者の動きはまるで、さながら美しい円舞のようだ。

 

共に一進一退の攻防が続く中、不意にベイダー卿が体勢を崩した。

これを好機と取ったちとせは、一気に勝負を決めようと渾身の力を込めて皇帝に切りかかる!

勝負あり。……と、思われたその瞬間。

 

I am your father!! (私がお前の父だ!!)

 

 ミント・ベイダーが突然、放った衝撃の言葉。

 ……おまえら女同士だからそれはありえないだろ、とかいうツッコミは受け付けないので。ってか、こういうことは深く考えたら負けだから。

 その言葉の持つあまりにも衝撃的な内容に。一瞬、ちとせの身体から力が抜ける。

ちとせが心乱された、その1瞬の隙をついて……

 

うっそぴょ〜ん♪

 

 卑劣な皇帝の放ったライトセ○バーの一撃が、ちとせを襲う。

何とか、その一撃を受け止めるも、その威力を相殺できずちとせのライトセ○バーはその手を離れ、弾き飛ばされてしまった。

 

手持ちの武器を失ってしまったちとせに対し、再び自らの刃を振り下ろさんとする皇帝――――。

 

もうダメか……と、思ったその時。

 

ぽにぽに〜!!!

 

突然、謎の奇声と共に、馬面の着ぐるみが皇帝とちとせの間に割って入ってきた。ちとせを庇うかのように立ちはだかる、その馬の手に握られているのは――ライトセ○バー。その光の刃で皇帝の刃を受け止め、

「ぽにっ!!」

裂帛の気合と共に放ったフォースの力で、皇帝を後方に大きく吹き飛ばす! その隙にちとせを抱え、距離を取る馬の人。続けざまに……

 

「デッビイィィィルゥゥッッ!!」

 

 変身後は何と、パ○ツ1丁になってしまう悪魔ヒーローの変身ボイスを叫びながら、眩い光に包まれたぽにぽにの姿が、徐々に変貌を遂げていく(でも、やっぱり着ぐるみを脱いだだけ)。

 そこから現れたのは……

 

「マスター!!」

 

 ちとせの、希望に満ちた一声を受けて、その場に現れたのは――ジ○ダイマスター、ウォルコット・O・ヒューイだった。

「我が弟子よ。よくぞここまで一人で戦った。……皇帝は強敵だ。ここからは二人がかりでいくぞ」

「はい、マスター!」

先ほど、皇帝に弾かれたライトセ○バーを自らの元へと引き寄せるちとせ。

 

そして、体勢を立て直した皇帝は……

オビ・○ン、オビ・○ン ケ○ービ……また、私の邪魔をするというのね……」

シュコーッ……という吐息共に、忌々しげにそう呟く。

と同時に。ライトセ○バーを水平に構える皇帝。すると、驚くべきことに皇帝のライトセ○バーの柄から……『刃が出ていない方の柄の先端から』もう一筋の刃が現れたのだ。

これは、本来なら別のキャラクターの技だったりするのだが、細かいことは気にしちゃダメダメ♪

2対となった刃を、ウォーミングアップだと言わんばかりに、その場で軽く振り回す。

ヴゥンヴゥゥンッ……というライトセ○バーが放つ独特の音が響き、

 

「……かかってくるがいい」

 

その言葉が、激戦の再開を告げる合図だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてさて……途中で起きた面倒な出来事を全部、すっ飛ばして。

 

何とか“キグ・ルミー”中枢部へと辿り着いた、我らがエンジェル達。

巨大な円筒形のフロアの内部。その中央に聳え立つのは、帝国の心臓部ともいえる巨大な中枢機械。

その機械の中央部に、はめ込まれるかのようにして位置しているのは、一見すると大きな宝石細工のような……と言っても、人間一人のサイズよりは断然、大きなものではある――鈍い光を放ちながら、真紅に色づく球体。おそらくこの物体こそが、着ぐるみ帝国中枢の中心核、即ちコア部分であるのだろう。

「あぁ! 皆さんあれを見て下さい!!」

 邪悪なゴズマをキャッチしたぜ! と言わんばかりの勢いでミルフィーユが、そのコア部分を指差す。

「あの中に空中元素固定装置らしきものが見えます!」

「何だって!? ……あぁ、確かに。あれは以前に見たものと同じ形状をしてやがる。あの装置をコア内部に埋め込んで、帝国全体にその力を行き渡らせていたってわけか」

「要は、アレをぶっ壊せば全部、終わりになるんでしょ! グズグズしてないで行きましょう!!」

「あぁ! 皆、行くよ!!」

 

コア破壊の為に再び駆け出したエンジェル隊の元に、突然怪しげな声が響いてきた。

 

フォッフォッフォッフォッフォッ

 

同時に。一行の行く手に一つの影が立ちはだかる。

「何だ!?」

 思わず立ち止ってしまうエンジェル隊を尻目に、その姿を明らかにしたのは……。

 

絵文字で書くと多分、こんな感じ→『(V)oo(V)』――――宇宙忍者バルタソ星人(着ぐるみっぽい)だった。

 

「お前達をこの先に行かせるわけにはいかない」

フォフォ〜と告げてくるバルタソ星人に対し、

「面白い……番人ってわけかい? だが、あたしらもここで立ち止まるわけには行かないんだ! 地球の運命がかかってるんだ!!」

 いや、地球じゃなくてトランスバールでしょあんた。

毅然として告げる我らがリーダー、フォルテ・シュトーーーーーレン。

「こうなったら、本気でいくよ!! ヴァジュラ・オン・アーク!!!

来迎招臨! ヴァジュラの力をかりて、今必殺のサ○・アタックが炸裂するかもしれないし、しないかもしれない中で、ビキビキッ……と音を立てながら、その容姿を変貌させていくフォルテさん。その姿はさながら怒りの鬼神怒りの獣神ライガー呪いの邪神をぶっとばせ! だが、その変化はまだまだ終わらない。

オン・シュラ・ソワカァァッ!!

 もう、一体どんな姿になるのか想像もつかない変化の中でフォルテは吼える! ガオレンジャー吼えろ!!

「ウオォォォォォォォオオンッッ……!!!」

 その咆哮は、まるで暴走した某初号機みたいだった。

 

そして、ついに我らが待ち望んだヒーローが現れた!!

 

デュワッ!!

 

 それは先に唱えていた呪文やらとは全く関係ない、アースが生んだ正義のマグマ! ではなく、地球上では3分間しか活動できない某光の巨人(人間大サイズ)だった。

 

ウルトラマソ! ウルトラマソフォルテが来てくれたわ!!」

 

ウルトラマソフォルテと、バルタソ星人との激闘が開始された!

しかし、バルタソ星人の分身の術を前に次第に追い詰められていくウルトラマソ。

「さぁ、観念して『私に地球を上げます』と言え!!」

あ、これ違う宇宙人の言葉だった。

 

「あぁっ!! ウルトラマソがピンチだわ!」

 分身の術で増殖しまくったバルタソ星人達にタコ殴りにされ、破壊光線の連打を浴び、もうボロボロのウルトラマソフォルテ。

誰が、このピンチを救うのかと思った時。

 

「うぉい、おめえらいいかかげんにしろぉぅ」

 

響いてきたのは。何やら、やたらとくぐもった声。

その声がした方向に、一同が注意を向けてみると――そこに立っていたのはミルフィーy……ではなく、シャックンだった。

 

シャックンの一声と共に、何処からとも無く現れた、大量の子シャックン達がバルタソ星人の一団を蹴散らしていく。

 

「やったよ〜、ユリッペ〜」

 

 マザーシャックンの援護によって、本体を残すのみとなったバルタソ星人。

そこに、必殺のフォルテウム光線が炸裂する!

必殺の光線を受けて、バルタソ星人は弾けとんだ!!

……最初から、必殺技出せばええやん。っていう野暮なツッコミはしないこと。良い子の君とボクとの約束だ!

ちょっと真面目に語ると、初めから必殺光線を撃たない理由って言うのは、まだ怪獣やら星人が元気な時に撃つと簡単に避けられてしまうので、打撃技などで十分に弱らせておいてから、必殺技を放つっていう説があるらしいけど。

 

「宇宙人同士の戦いは虚しいものだ」

 だから、それ違う宇宙人のセリフだってば。

 

こうして地球の平和は守られたのだ。

ありがとうウルトラマソフォルテ。ありがとうマザーシャックン。

 

だが、しかし。先ほどまで、そこに居た筈のシャックンの姿はそこにはなく……「あれぇ? 皆さんどうしたんですか〜?」と呟くお気楽極楽娘が居ただけだった。

 

……まぁ、いっか。

 

凶悪な侵略者。バルタソ星人を倒したことで、いよいよコアの破壊に向かおうとしたその時! 何処からとも無く飛来した1兆度の火炎弾がウルトラマソに襲い掛かった! 数字で書くと1000000000000℃である。

 

「ジュワーッ……!!」

 

光の巨人は苦悶の声を上げて、その場に倒れこむ!

 

一行の前に、今度は一気に四体。またも、謎の怪生物(たぶん、着ぐるみ……だと思う)が立ちはだかってきたのである。

その正体――先ほど、1兆度の火炎弾を放ってきた最強怪獣、宇宙恐竜ゼットソと、新しいテレビシリーズに、既に出演してしまった宇宙怪獣エレキソグ、更にはその強力なクチバシ攻撃で、あらゆるものを貫いてしまう火山怪鳥バードソ、そして……まん丸ボディに、何だか変な所についている小さなお顔が特徴的なオイル怪獣タッコソグに他ならなかった。

ちなみにボクは火星怪獣ナメゴソ が好きです。え? んなこと聞いてないって?

 

「ジュェットーン!!(ぴゅるるるー)」

「キュイィィーッ!!」

「クアァァァァッ!!」

「ギィエェェーッ!!」

 

 四大怪獣を前に、絶体絶命のピンチに陥った我らがウルトラマソフォルテ。その危機的な状況に、更に拍車をかけるようにして、胸のランプがピコンピコンと鳴り響く。

 

「あぁ……っ!! ウルトラマソのカラータイマーが点滅し始めたわ! これはピンチよ!」

「でもぉ〜、光り出してからがまた長いんですよねぇ」

コラッ! 余計なことを言うんじゃありません!! そんなこと言ったら身も蓋も無くなっちゃうでしょ。

 

さぁ! この状況をどうやって切り抜ける!? ウルトラマソフォルテ!

 

「あぁ! もうめんどくせぇなぁ……。こうなったら巨大化してバーンってやってやる!!」

ついに血迷ったか、もの凄く短絡的方法を取ろうとする我らがヒーローに対し。

「ちょっ、ダメよ! こんなところで巨大化されたら、アタシ達も無事では済まないわ! ……って、聞いてないし!?」

 

「デュワーッ!!」

もう誰の言うことも聞かずにムクムクと巨大化を始めたフォルテ。

 

その姿は、例えるならば風船怪獣バルソガ の如く。バルソガは、あらゆるエネルギーを吸収し無限に巨大化していく脅威の宇宙生物! どんな攻撃も通用せず、ただ存在するだけで都市機能を麻痺してしまう存在なのだ。バルソガの出現で首都・東京の都市機能は完全麻痺。東京地下の下水道に秘密基地を建造した宇宙怪人レボ○ル星人は東京中の信号を狂わせその混乱から都民達を東京から追い出そうと画策するそして現れたのはレボール星人の秘密兵器信号超獣シグナリオソ 高熱血液蒸発発狂光線と様々な特殊能力を駆使しウルトラマソを追い詰める今まで隠していましたが実は私はかつて満月超獣ルナチ○スに滅ぼされた月王国の生き残り月星人だったのです名残惜しいですがここで皆さんとはお別れですありがとうさようならまた会う日までその頃宇宙超人スチ○ル星人は地球で大人気のパンダを誘拐し自分の星でペットにしてしまおうと画策していたそして最後に現れたのは究極の敵最強超獣ジャソボキソグだった……

 

なんてことを言ってるうちにも、「ジュワァオオォォッ……!」と言いながら、メキメキと巨大化していくフォルテ。

「敵が小さく見えるということは、あたしが強くなったということだ!」とか、「見ろ! 人間がゴミのようだ!!」とか、そんなことも言いながら。

 

「このままじゃ、アタシ達も危ない。……仕方ないわね。こちらは丁度、3人だし。……マッシュ! オルテガ! ヤツにジェットストリームアタックをかける!!

「何っ!? この俺を踏み台にしただと!?」

「マチ○ダさあぁぁぁんっ!!」

 

「ダメだわ……。サイズが違いすぎる! どのくらいサイズが違うかというと、サイズSのオーラバ○ラーが超特大サイズの宇宙怪獣にハイパーオ○ラ斬りをかましてしまうくらい! 強いて言うなら超特大サイズのガンバ○ターが明らかにそれよりも小さいアー○マに格納できてしまうくらい。こうなったらオメガミサイルを使うしかないわね! 着弾と同時にゲームオーバーよ! トライアタ○ク! メカ○ダーロボ! さすらいの星、ジ○ー・オリオォォン! あぁ、でもオメガミサイルじゃあ、威力が強すぎてやっぱり駄目メポ。なら、恐獣ミサイルならどう!? ガロガの野望を打ち砕くっス!! ようし、今こそアタシ達皆の力を合わせるのよ! ザラードイラードガラード輝けジャンケルオーオオーザビタンイビルガブラオーオオーオーオー進めザイダベックアクマイz ……駄目だわ! アタシじゃまったく歯が立たない…! お願いヴァニラ、何とかして!!」

 

困った時の神頼み。というわけで……今、ここにヴァニラの超パワーが炸裂する!

 

マハールターマルフーランパ!!

 

ゆびゆび立てたらゆびゆび立てたら魔法の魔法の呪文! 赤いキャンディ青いキャンディ知ってるかい!? 大きくなるよ小さくなるよすっごいよー!!

 

 といわんばかりの勢いで現れたのは……

 

デュワッ!!

 

 もう一人の光の巨人――――ウルトラマソバニラだった!

 『バニラ』って書くと某赤色火焔怪獣みたいだ。

 

 新たな光の巨人は、暴走し巨大化しようとするフォルテを阻止せんと掴みかかる!

 

「藤宮! 君は間違っている!!」

「…根源的な破滅を回避するには、人類の存在自体を消去するしかないんだ! 何故、それを理解しない!?」

「それはエゴだよ!」

「地球がもたんとしている時が来ているのだ! 今こそ人類は地球に対し、自然に対し、贖罪しなければならん! それを分かるんだよ!!」

「俺はまだ人類に絶望しちゃいない!!」

「ラフレシアプロジェクトは必ず成功させる!」

「ガトオォォォッ!!!」

「長い砲身にはこういう使い方もあるんだ!」

「お前みたいな奴が居るから戦争が終わらないんだ! 消えろおぉぉぉっ!!」

「レインー! お前が好きだー!!!」

「出てこなければやられなかったのに!」

「ヤザンッ! これでもまだ戦いを続けるというのか!?」

「なんとおぉぉぉーーっ!!」

「死ぬぜぇ……俺の姿を見た奴は皆、死んじまうぜぇ!」

「宇宙が落ちる……」

「お前達は正しいのか! と聞いている!!」

「ジオン皇国に栄光あれー!」

「落ちろぉぉっ!」

「地球クリーン作戦開始だ!」

「月は出ているか!?」

「ザクとは違うのだよ! ザクとは!!」

「見えるっ!!」

「帰ってきて良かった……強い子に会えて……」

「諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ!」

「凄いよ! 流石ターンAのお兄さんだよ!!」

「これは良い壷だ!」

「あぁ、皆さんズルイですぅ〜、あたしもバーンってやりたいですぅ〜!! こうなったらこの秘密の甘栗の力(アニメ第2期4話参照)で、あたしもビッグな女になってやるんです!!」

「アァ! もう何なの!? この状況は! 理不尽だわ! 理不尽すぎる!! どのくらい理不尽かと言うと、ただのセスナ機が突如として巨大ロボットに変貌してしまうくらいに! ただの車が突然、宇宙戦闘機やら巨大ロボットやらにシンクロンマキシムしてしまうくらいに!! ビルの街にガオー夜のハイウェイにガオー! こうなったらアタシも自棄(ヤケ)よ!! ビッグオー・ショータイム!! さぁ! 行くわよ光竜! 闇竜! 今こそ終焉の銀河へ!!!」

 

…………………… 

 

 

 

 

 

 

バーン! ってやっちゃいました♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜続くらすぃ〜