機体設定資料七之章

 

 

 

 

『重攻機神』Gunngel―0「マーク・エンデ」

 

 

全高:29m    重量:96・2t

 

 

正式適合者:天都伊織      識別モデル:不明

 

 

 

≪機体解説≫:機体全身を昏い銀色の装甲に身を包む巨人、マーク・エンデはスレイヴシリーズの一機である“エヴィル”が変異、進化した姿である。

『灰の月』管理者である緋水愛璃曰くマーク・エンデとは『灰の月』の防衛兵器の一つでありマーク・エンデはGunngelシリーズ中、最古の兵器で“イーグリッド”、“風花”を遥かに上回るポテンシャルを秘め、文献によれば本来、『マーク・エンデ』は来るべき最終決戦に備えた機動兵器として開発され(その後に戦力増強の為に“風花“や”イーグリッド“等の兵器も開発された)たが旧世代文明が滅亡する寸前、とある理由から廃棄され動力源であるオプティカル・エンジンのコアは別の兵器、スレイヴシリーズの二番機“エヴィル”に搭載されることとなった。

“シャープシューター”パイロットの烏丸ちとせが想い慕う天都伊織への感情を込めて放ったフェイタルアローが“エヴィル”の動力炉を貫いた際、眠っていたオプティカル・エンジンのコアが起動し全身を分解し単独再生を行った結果、マーク・エンデは再びその姿を現し、果たせなかった使命を果たすこととなる。

上記で述べた通り性能水準はGunngelシリーズ中でも最古の為、最高のポテンシャルを有し機動力、火力においてもシリーズの追随を許さずツイン・レーザーブレード、オプティカルキャノン、OHキャノン、空間歪曲砲といった豊富な武装で火力も大きく空間ごと敵を捻じ曲げ破壊する空間歪曲砲は最強の空間兵器である。

複数の戦闘用システムを搭載しており機動面ではオプティカル・エンジンを制御するリミッターを解除し機体の全てのシステムを司る戦闘支援ユニット『EISYS』と契約≪コントラクト≫することで可能になるHCD(ハーフ・クロノ・ドライブ)はクロノスペースを短時間で突入、離脱し一気に間合いを詰めて敵を殲滅することが可能なシステムを搭載。

タクト・マイヤーズ搭乗機である“ピースキーパー”(機体設定資料集第六之章参考)や紋章機シリーズのメインシステムの役割を果たすHALOシステムも搭載されているが、本機“マーク・エンデ”のそれはそれらと大きく異なり『負のHALOシステム』である。

このシステムは通常時ではHALOシステムと同じポテンシャルだが伊織のマイナスの感情(エンジェル隊等に搭載されているHALOは楽しさや嬉しさ、喜びと言ったプラスの感情に反応するが“マーク・エンデ”に搭載されているHALOは憎しみ、怒り、哀しみといったマイナスの感情や激情に反応)に反応し性能水準を遥かに越える驚異的な戦闘能力を叩きだす。

しかし、搭乗者――――伊織の生体脳にも影響を与え人格を崩壊させ尚且つ制御が難しいなどのリスクも持ち合わせている危険なシステムであることは間違いない。

動力源であるオプティカル・エンジンとは“灰の月“で開発されたクロノ・ストリング・エンジンの好、不調の波を安定に保ち常に高出力リアクターとして稼動するクロノ・ストリング・エンジンの発展型動力源である。

防御では機体の周囲の空間を捻じ曲げて敵の攻撃を相殺する空間防壁を展開し完全に敵の攻撃を防ぐ事の出来る防壁の展開も可能など正に『最終兵器』である。

識別コードは「ノクターン」。

 

≪武装≫:オプティカルキャノン“ミハイル”

     ツイン・レーザーブレード“グリンカ”

     OHキャノン

空間歪曲砲“ガブリエル”

≪特殊≫:空間防壁

 

 

≪武装解説≫

 

<オプティカルキャノン“ミハイル”>:“マーク・エンデ”の基本射撃兵装で動力源であるオプティカルエンジンから直接エネルギーが供給され高度に圧縮したエネルギー弾を高速で射出し敵に叩き込む連射式エネルギーキャノン。二種類のモードが存在し、通常はエネルギー弾を射出する通常射撃モードだが、もう一つのモード最終射撃形態≪ファイナル・ファイア・モード≫は背部に固定されている空間歪曲砲“ガブリエル”と同じくエネルギー弾を射出するキャノン砲から空間の歪みを撃ち出す空間歪曲砲へと変化し敵を空間ごと捻じ曲げ粉砕する。

名前の由来はロシア人の作曲家であるミハイール・イヴァーノヴィチ・グリンカから。

 

 

 

<ツイン・レーザーブレード“グリンカ”>:“グリンカ”は“マーク・エンデ”の両腕部に装備された接近武装でAFに配備されている従来のレーザーブレードを遥かに凌駕する。

リーチが長く尚且つ高出力の為、破壊力がパンツァー社式の最新鋭ブレードの何倍と膨れ上がっており、ブレードの機動兵器との戦闘用、対艦用などリーチを自在に調整する事が可能。発生時は緑色の光を放つ。

名前の由来は“ミハイル”と同じくミハイール・イヴァーノヴィチ・グリンカから。

 

 

 

≪OHキャノン“クレメンティ”≫:OHキャノン“クレメンティ”(正式名称、オーバードハイパーキャノン)は一基でハイパーキャノンの1.5倍の破壊力を秘め“マーク・エンデ”には腰部にこのOHキャノンが二門装備されている。発射時に紫色に発光するビームはハイパーキャノンの特性である敵を引き寄せる効果も発揮しニ門一斉の攻撃は浮遊防塁をシールドごと貫通、撃破する程の威力を持つ。

名前の由来はイギリスの作曲家の一人でもあるムツィオ・クレメンティから。

 

 

 

<空間歪曲砲“ガブリエル”>:“マーク・エンデ”の背部に固定(マウント)されたこの“ガブリエル”は六基の砲身から空間の歪みを波動として撃ち出す兵器で連射性よりも速射性を重視されたチューニングが施され、その名の通りに直撃した敵を空間ごと捻じ曲げ消滅させるという兵器。オプティカルキャノン“ミハイル”の最終射撃形態時≪ファイナル・ファイア・モード≫と併用することで最高の破壊力を露にする。

名前の由来はフランスの作曲家、ガブリエル・フォーレから。

 

 

 

≪特殊≫

空間防壁:機体胸部に装備されている装置を使用することで空間を人為的に捻じ曲げる事によって形成される高次元の防壁で敵の攻撃を空間と一緒に捻じ曲げることによって敵の攻撃を遮断する防壁。

ビーム、実弾もこの空間防壁の前では完全に防がれてしまう。