GALAXY ANGEL  ANOTHER HERO STORY

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二十章  合流

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

惑星ザッハでランファ、ミント、ヴァニラと分かれたブラット達はその後、順調に旅を続けようやく目的地であったエルシオールとの合流地点の手前まで来ていた。

 

 

 

 

 

 

 

「ブラットさん。合流準備、整いました」

「ああ、ごくろうさま、ちとせ。こっちも終わったよ」

格納庫で荷造りをしていた二人は互いに肯きあってブリッジに向かう。

まだ名前を呼び合うようになって数日しか経っていないが、ほとんど違和感というものはない。

「さて・・・準備も終わったし、後はエルシオールとの合流地点に着くのを待つだけだな」

「はい。そうですね」

ちとせが嬉しそうに答える。

「・・・嬉しそうだな」

「それはもちろんです! 何せ、タクト・マイヤーズ大佐に会えるのですから」

それを聞いたブラットは足を止めずに、腕を組んで考え込むポーズを取る。

「・・・それって、そんな嬉しいものなのか?」

ブラットは本気でその意味が分からなかった。

「ええっ!? だってあのマイヤーズ大佐ですよ? 先の戦いでは先輩方を率いて皇国の危機を救った英雄・・・きっとすばらしい方に違いありません」

「・・・・・・」

それは違う!と口を大にして言いたいとブラットは思ったが、同時に言っていいものかどうか悩んだ。

(なんか勘違いしてるっぽいけど、実物に会ったらショック受けないかな? だったらここで真実を言ったほうがいい・・・いや、でもちとせがそれを信じるか?)

すでにちとせとの協働生活も1ヶ月くらいになる。普段からの彼女の性格からすると、信じないのではないのだろうかとブラットは思う。

(タクト・・・君のその性格は結構好きだが、今だけはそれを恨むよ)

ブラットには自分の言葉に能天気に笑っているタクトの絵が容易に想像できた。

「まあ、会えば分かるよ」

ブラットはこの問題をタクトに任せることにした。わざわざ自分から泥沼に入ることはないし、そうちとせに想像されたタクトが悪いとの判断だ。

その時・・・。

―――ビーー!!! ビーー!!

警報が鳴り響き、二人の前方からランスが走ってきた。

「二人とも急いで格納庫へ戻れ!」

ランスは止まることなく、二人にすれ違いざま叫ぶ。その真剣な表情を見て、ブラットはすぐに、少し遅れてちとせがランスに続く。

「ランス隊長! この警報は!?」

ブラットはランスの隣に追いつき、走るスピードを落とさずに彼に問いかける。

「今さっき、この船の前方に多数の艦のドライブアウトを確認した! 1隻はエルシオールだが・・・それ以外は例の強奪組織の艦だ!!」

「強奪組織!? いくら第3方面圏内とはいえ、彼らがなんでこんなところまで?」

今のブラット達の輸送船の場所はトランスバール皇国領外から帰還してきたエルシオールを迎えに来たため、まさに辺境中の辺境のような場所だ。付近には星系どころか、人の住む衛星もない。つまり、民間船の強奪行為をしているはずの集団がこんな場所に潜む理由など考えられない。

「そんな検索は後だ! いいか、機体に搭乗したら発進シークエンスは全てカットだ! 準備ができた機体から即座発進するぞ!!」

「分かりました! ちとせ・・・」

今度は少しスピードを落とし、ちとせの隣にブラットは並ぶ。

「はい?」

「その・・・大丈夫か?」

前回の戦いでちとせは戦闘の恐怖というものを植えつけられている。時間はだいぶ経っているが、あの日の夜のことを考えるとブラットはそう聞かずにはいられなかった。

「えっと・・・何についてですか?」

「何って・・・」

ブラットはそこまで言って口をつむぎ、改めてちとせを見る。

今から戦闘に入るということで、それなりの緊張感の色こそは見えるが、それ以上の恐怖心や焦燥感は見えてこない。

(隠してる様子もないし・・・もう戦闘の恐怖から克服したのか? でも、どうやって?)

それこそ、その日の夜にブラットがちとせにした行為によるものだが、本人はそこまで効果があるとは思っていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

それから僅か5分足らずでブラット達は輸送船から出撃し、エルシオールの元へ急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

『なんとか間に合ったみたいだな』

通信越しにランスの安堵の声が響く。

『あれがエルシオール・・・』

遠くぼやけていたエルシオールの艦影が近づくにつれてはっきりし、ちとせは小さく呟く。

「半年前のままだ。・・・懐かしいな」

ブラットもエルシオールの姿に懐かしんでいるが、それに敵艦が接近するのを見ると、その気持ちも一気に吹き飛んだ。

「やばい! エルシオールは紋章機を発進してないのか!?」

『まだみたいだ! くそ! 距離6000か・・・遠すぎるわけじゃないが、これじゃ間に合わないぜ!』

ブラット達とエルシオールとの距離は確かに遠いわけではないが、いくら高機動機のシヌイやグラムとはいえ、敵艦が砲撃する前に接近して攻撃できるほども近くもない。

『ブラットさん、ランスさん、ここは私が!』

ちとせの言葉にブラットとランスは彼女の乗っている機体を思い出した。

紋章機であり、なおかつ長距離射撃仕様のシャープシューターなら、この距離でも狙撃することができる。

『でも大丈夫なのか?』

ランスが心配そうな声で聞く。

いくら長距離射撃仕様の機体に乗っているとはいえ、ここまでの距離からの狙撃はパイロットの相当な操縦錬度が必要だ。失敗して外すならまだいいが、間違ってエルシオールに直撃したらシャレにもならない。

『大丈夫です、やれます!!』

「・・・分かった。ちとせ、ここは任せる」

ちとせの真剣な瞳を見て、ブラットはほんの少し考えて首を縦に振る。

『はい!』

返事と同時にちとせの頭上のH.A.L.Oシステムが強く光る。気力が充実している証拠だ。

ちとせはすぐにコンソールのボタンをいくつか操作し、狙撃モードに移る。シャープシューターの大型索敵レーダーが敵艦を捕捉し、照準ユニットがそれを合わせる。そしてここでちとせが若干の補正をし、画面の照準が完全に合った合図として赤く発光した。

『照準合わせ・・・できました!』

「よし! 沈めろ!!」

『当てます、フェイタルアロー!!』

ちとせが叫びながらレールガンを発射させた。

その弾丸は吸い込まれるようにエルシオールに接近していた敵艦の後方部―――エンジン部と思われる場所にピンポイントで直撃し、瞬間的に敵艦は光に包まれた。

『うわっ! 本当に当てやがったよ・・・』

ランスが驚きの声を上げる。別にちとせの攻撃が当たらないと思っていたわけではないが、実際にその神業のような狙撃技術を目の当たりにすると、つい声が出てしまっていた。

『あ、当たりました・・・』

ランスより驚いていたのは当のちとせだ。

「うん。とりあえずエルシオールを守れたみたいだな」

一方、ブラットは全然驚いていなかった。

『って、おまえは驚かないのかよ!』

「いや、驚いていますけど、当たるものだと思ってましたし、そんなには・・・」

ブラットの言葉にちとせは頬を紅く染める。

(信じていてくれた・・・)

彼の一言はちとせにとって、これ以上ないほど嬉しいものだった。

『おまえ・・・自覚ないのによくそんなセリフ言えるな・・・』

ランスは呆れたような表情で言う。

「えっ? 自覚?」

意味が分からなく、ブラットはキョトンとした表情となった。

『はぁ・・・おまえ、『アレ』が治ったら、俺以上の女たらしになりそうだよ』

一応ランスも常日頃の自分の行動に自覚があるらしい。

「あの・・・話が見えないんですけど?」

『まあ、今は心配ないか・・・』

溜息をつきつつランスは会話を切る。今だけは二人の関係はいつもと逆になっていた。

「? なんのことは分かりませんけど・・・・・・それより、ちとせ。君はエルシオールに通信を入れて、タクトに説明を頼む。たぶん、いきなり現れた俺たちに戸惑っているはずだから」

『あ、はい。了解です』

ブラットの指示に従い、ちとせはエルシオールに通信を入れる。彼女は、なにやらものすごく長い軍規を話始めたので、ブラットとランスは聞くのを止め、眼前の黒い艦隊に目を向ける。

『それじゃ、俺たちはいくぞ、ブラット!』

「了解。エンジェル隊発進まで、敵艦隊を牽制します!」

シヌイとグラム高機動戦闘機は敵艦隊に突っ込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

突っ込んできたシヌイとグラムに対し、敵艦隊は砲撃を開始した。その弾幕の合間を2機はどんどん進んでいく。

「ちょっと隊長! いくらなんでも突っ込みすぎですって!!」

『おまえが遅れてるんだろ! いいからついてこい!!』

言葉を聞く限りでは連携など取れているように感じない二人だが、その機体らの動きは全く違う。

『それじゃ、いくぜ!』

ランスは一番近くにいた敵巡洋艦に攻撃を始める。グラムから放たれたミサイルとレーザーが巡洋艦に当たるが、火力が弱いグラムではシールドを貫くことができず、グラムはそのまま巡洋艦を通り過ぎて行った。

「続きます!」

しかし、グラムの真後ろから来ていたシヌイが、グラムが攻撃した場所と全く同じポイントにビームを当てる。いくら弱い火力とはいえ、集中的に攻撃を受けたことにより、巡洋艦のシールドは砕けた。

だが、あくまで砕けただけで、巡洋艦自体に損害はない。

『まだまだ!!』

そこに旋回し終えたグラムがトドメのファランクスを撃ちこみ、巡洋艦を沈黙させた。

『おし、1隻撃墜!』

ランスは軽くガッツポーズを決める。

「隊長、次来ます!」

『おう、どんどんやるぞ!』

二人は次なる獲物を標的に捉えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方エルシオールでは・・・

 

「へぇ〜・・・ブラットはともかく、あのグラムのパイロットもすごい腕だね」

シヌイとグラムが次々と黒い艦隊を沈めるさまをタクトは興味深そうに見ていた。

「ああ、見事な連携だ」

レスターもそれに肯く。

ブラットもランスも凄腕のパイロットだが、この二人のすごいところはその連携のうまさだ。

火力の弱さは2機の集中砲火で補い、戦闘飛行も競技飛行のように鮮麗され、さらにそれによって敵のかく乱もされている。

黒い艦隊が相手のため多少てこずっているが、並みの敵ならばこの二人に手も足も出ないだろう。

『こちら4番機。発進準備完了したよ』

『同じく1番機、いつでも発進できますよ〜』

黒い艦隊の半数がブラットとランス、そして二人に合流したちとせに墜とされた頃、ようやくラッキースターとハッピートリガーの発進準備が整う。

「うん。二人とも頼むよ」

『あいよ! 早めに行かないと獲物が全部持ってかれそうだしね』

『がんばってきま〜す!』

エルシオールから飛び出した2機は、光が眩く戦場に向かっていった。

黒い艦隊が全滅するのにそう時間は掛からなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、おひさしぶりです、クレータ班長」

エルシオールにシヌイを着艦させたブラットがコックピットハッチを開くと、そこにはクレータが待機していた。

「本当におひさしぶりですね、ブラット君。元気そうで何よりです」

「クレータ班長こそ、元気そうですね。・・・っと、積もる話もありますけど、ちょっと俺は行って来ます。後は頼みますね」

「はい。分かりました」

ブラットはシヌイの必要最低限のチェックだけを済まし、すれ違いざまにクレータに愛機を任し、搭乗用階段を下りていく。

(さてと・・・お?)

ブラットが階段を下りきると、探そうと思っていた人物がそこにいた。

「やあ、ブラット。元気そうだね」

このエルシオールの司令タクト・マイヤーズである。エルシオールの総責任者のはずの彼が戦闘終了後わずか10分でこの場にいるのに誰も違和感を持たないのだから、ブラットを含めたこの艦のクルーはある意味重症だ。

「タクトも元気そうで何より・・・まあ、あなたはどうにかなるような人でもないか」

「うっ・・・! その言い方はレスターみたいだよ」

「・・・副指令も苦労してるみたいだね。本当に相変わらずのようで」

若干呆れつつも変わりないタクトを見てブラットは安心した。

「タクトさ〜ん! ブラットさ〜ん!」

「おっ! 二人とも揃ってるね」

そこにミルフィーユとフォルテが機体のチェックを終えて、二人の下にやって来た。

「やあ、ミルフィーにフォルテさんひさしぶ―――ん?」

言葉を全て言い終える前にブラットは顔をしかめる。その原因は自身のやや後方から怒号のようなうるさい足音が聞こえてきたからだ。

「また恥さらしが来たか・・・」

その足音が真横を通るタイミングでブラットは身体を半回転させ、迫ってきていた者に向かって手を出す。

「そこの綺麗なお二人さーん! 俺と親睦を深め―――のぅあああぁぁぁぁーーー!!!!」

ジャストなタイミングで走って来たランスはブラット右手の顔を掴まれた。その光景は俗にいうアイアンクローがしっかり決まり、ランスは言葉にならない叫びを上げる。

ギブギブ! マジいてぇーから!! ていうかおまえ握力いくつだぁぁぁーー!!

「さあ? でも、70は超えてますね、確実に」

微妙に超人的な握力からくる強力なアイアンクローはランスを確実に仕留めようとしている。

「まあまあブラット。前回から連続で同じ行動をするランスが許せないのはよく分かるけど、その辺にしとかないとマイヤーズ司令達が話に入ってこれないよ」

いつの間にか後ろにいたリノの言葉にブラットは周りを見る。確かにタクトはおろか、あの天然のミルフィーユですら目を点してこの異様な光景(アイアインクローが決まって悶絶している男とそれをしている男)をどう対処しようか迷っていた。

「あ、私はエルシオール第2防衛部隊整備員として配属されましたリノ・トリスト曹長です。よろしくお願いしま〜す」

「あ、ああ・・・こちらこそよろしくお願いするよ」

場の空気に戸惑いながらもタクトはリノに差し出された手を握り返した。

「こりゃまた個性の強いのが来たね・・・」

フォルテの呟きは誰にも聞こえなかった。

「いいから早く手を離してくれぇぇーーー!!!!」

ランスの声はエルシオールに大きく響き渡っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「改めて着任の挨拶を。エルシオール第2防衛部隊ブラット・スカイウェイ中尉です」

「同じく、ランス・ロット大尉だ」

「同じく、リノ・トリスト曹長で〜す」

「エンジェル隊新人隊員として参りました烏丸ちとせ少尉です」

ブリッジに移動した面々はレスター以下ブリッジクルーに向かって敬礼をおこなう。同時にブラットは目だけで全員を見渡し、その元気な姿を確認していった。

「まずはエルシオールに新任務について説明を。ちとせ頼む」

「はい。わかりました」

ブラットの指示にちとせは返事をしてタクト達にルフト将軍から預かった任務状をある程度噛み砕いて説明していく。

その内容はレナ星系に本拠地がある強奪船団の調査とそのために設立されたブラットをはじめとするエルシオールの第2防衛部隊である。実はこの第2部隊は前回の戦いでエルシオールの被弾率の高さから防衛を主任務に設立された部隊だ。本来この任務はエンジェル隊の役目ではあるが、今までのような月の聖母警護ではなく、前の戦いや今回のような殲滅戦あるいはそれに準ずる作戦行動をエルシオール単独取る場合は全紋章機を前線に出さなければならない状況になる可能性が極めて高いため、今回ルフト将軍は信頼のあるブラットと彼の元同部隊であるランス達をこの部隊に編入させた。

「―――と、以上がこれからのエルシオールの任務です。詳しくはこの任務状をご覧ください」

「ああ」

説明を終え、受け取った任務状からレスターは的確にクロノ・ドライブの計算をし、即座にブリッジクルーに命令を出す。それはブリッジの中心がブラット達から離れた瞬間だった。

「ふぅ〜・・・なんでこんな堅苦しい空気にするかな君は」

普段と違って少し緊張気味だったブリッジの空気にタクトは文句を言う。

「これでも軽い方です。タクトももう少し緊張感を持ったらどうですか?」

「いや、俺はとことん軽いのが好きだからね・・・彼みたいに」

「彼?」

タクトが指差す方にブラットは顔を向けると・・・。

「君、休憩何時から? 俺、ここ始めてだからさ案内してよ。二人だけで」

またもやブリッジの女クルー相手にランスの悪い癖が出ていた。ブラットは頭を抱えて一歩後ろに下がる。貧血体質ではないが軽い立ちくらみがしたからだ。

「ここまで・・・ここまで来てもこの人はこうなのか〜・・・」

付き合いの長いブラットでも今回のランスの行動は呆れるばかりだ。

「それにしてもここはいいとこだよな。聞くとこによると乗っているクルーの大半が女の子だそうじゃないか。まさに天国だ」

と、ブラットの心情を知らずにランスはまた勝手なことを言っている。

すると・・・

「なに?」

それを聞いたタクトが急に真面目な顔になってランスに向かって歩いていく。

「おおっ!」

「マイヤーズ司令がランスを・・・」

こんなタクトの顔は戦闘中以外で見たことはない。きっとランスを叱りに行ったに違いない・・・とそれを見ていたブラットとリノ、ちとせはそう思った。

「ロット大尉!」

「なんすか?」

両方は真面目な顔で対峙し、そして・・・

「やはり、そう思いますか!!」

―――バタッ!

タクトの予想を裏切る言葉に3人は見事にこけた。

「司令もそう思うよな! そうだよ。やっぱり女の子は多いほうがいい!」

「うんうん」

しかも二人は意気投合している。

(こ、この二人・・・よく考えれば、似たもの同士だったか)

普段ズボラで、いざというときにしっかりしている・・・。なるほど。二人の共通点は思ったより多い。

「あ、あははは・・・」

リノもさすがの展開に顔が引きつっている。

ブラットはゆっくり立ち上がりながら、『もしかして、自分はとんでもない人をエルシオールに連れてきてしまったのではないだろうか?』と自問する。もっとも、自答の結果は目の前の二人の行動が物語っているので考えることもないのだが・・・。

「「ふぅ〜〜・・・ん?」」

ブラットは立ち上がって溜息をつく。だが、自分と全く同じ溜息が重なりその方向を見る。すると、視線が重なった。

「クールダラス副指令・・・」

「ブラットか・・・」

互いの姿を見た瞬間、二人は全く同じ事を思った。自分と同じ立場の人間がそこにいる・・・と。

「副指令・・・なんか、その・・・すみません」

「言うな。おまえの気持ちはよく分かる」

 

 

 

 

 

 

この日・・・2対2組の奇妙な友情が新たに芽生えた。