パイロット座談会 その1

 

  参加  烏丸ちとせ大尉           ムーンエンジェルSQ

      リリィCシャーベット中尉       ルーンエンジェルSQ

      シルフィードリアスフェイル中尉   フェアリィSQ

  

  場所  エルシオール、ティーラウンジ

 

  テーマ 遠距離において相手を圧倒するには何が必要か?

 

 

 

シルフ「先に見つけて、先に射撃して、先に撃墜すること。以上。」

 

リリィ「中尉、それはそうだが、今はそれを実行する手段を話す場なのではないのか?」

 

シルフ「そうだったの?」

 

ちとせ「そうですよ、シルフさん。」

 

リリィ「中尉の遠距離射撃の極意をお聞かせ願いたい。」

 

シルフ「長距離量子パッシヴレーダーで大まかな位置を捉えて、FCセンサーでロックオン。

             有効射程に入ったらFOX3。とこんな感じ。ヘッドオンなら十中八九これでOK。」

 

ちとせ「ずいぶんと簡単なのですね?」

 

シルフ「センサー操作や、目標や使用兵装の指定なんかはありますけど、

                         慣れれば誰でも出来ますよ。」

 

リリィ「紋章機に適性が必要ない。ということなのか?」

 

シルフ「はっきり言っていりません。まぁ、CIEXとの相性はあるでしょうけど。

                 ところで、おたくのFCSはどういうタイプのもです?」 

 

ちとせ「シャープシューターも広域索敵用と照準用の二つのセンサーを持っています。」

 

リリィ、シルフ「フムフム。」

 

ちとせ「FCセンサーのほうは光学式なので、遠距離目標から光が飛来する

                        時間分の誤差を自分で修正してから射撃します。」

 

シルフ「遠距離でそれは大変そうだなぁ。」

 

ちとせ「そこは腕の見せ所ですよ、シルフさん。」

 

リリィ「烏丸大尉は弓術の名手なのだ、その腕があれば問題ない。」

 

シルフ「凄いですね。私はガッターレが全部してくれるから殆ど見ているだけで...

                         特技と言えば、教官の目を盗んでサボることぐらいしか。」

 

ちとせ「フフッ、タクトさんが聞いたら羨ましがるでしょうね。」

 

シルフ「あの名物司令のマイヤーズ准将が?」

 

ちとせ「えぇ、エルシオールに乗っていた頃はタクトさん、副司令の見張りから逃げる方法の

                                 発見に心血を注いでいましたから。」  

 

シルフ「分かるなぁ。戦技学校の教官も手強かった。」

 

ちとせ「シルフさん、そのようなことで成績は大丈夫だったのですか?」

 

シルフ「卒業して、こうしてパイロットになれたから大丈夫だったんじゃないかな。席次は後ろから数えた方が早いけど。」

 

ちとせ「そうすると席次は、実力には関係ないのでしょうか。」

 

シルフ「さぁ、どうでしょうね大尉。でも、センパールとかエリートコースの連中はそうでもないんじゃないかな?」

 

ちとせ「...」

 

シルフ「あれ、大尉。どうされたんですか?」

 

リリィ「話が逸れていると思うのだが、”遠距離戦闘で必要なことは何か?”が議題のはずでは?」

 

ちとせ「そうでしたね、すみません。」

 

シルフ「大尉謝らないで下さいよ。そらしたのは私ですから、...たぶん。」

 

ちとせ「それでは、遠距離戦闘で必要なことは何でしょう、みなさん。」

 

シルフ「先に見つけて、先に撃って...

 

リリィ「リアスフェイル中尉、それはさっきも言った事ではないか。」

 

シルフ「うーん、でもこれが一番だからなぁ。」

 

ちとせ「では、先に相手を見つけるにはどうするべきか?に変えましょう。」

 

リリィ「やはり注意を怠らないことだろう。油断していては自分より劣る相手にも勝ちは望めない。」

 

ちとせ「紋章機のセンサーはパイロットの精神状態とリンクしますから、パニックも厳禁です。」

 

シルフ「いや、やはり早期警戒機の支援と、ステルスによる相手からの被探知距離の減少が有効ではないかと。」

 

ちとせ「確かにそうですが、私達のエンジェル隊にはどちらもありません。」

 

リリィ「うむ、自分で見つけるしかないのだ。以前は母艦からの支援があったのだがな。」

 

シルフ「トリックマスターやスペルキャスターとデータリンク中継で目標情報をもらうのはどうかな?」

 

リリィ「ブレイブハートを経由してならいけるが、ムーンエンジェル隊ではどうなのだ大尉?」

 

ちとせ「以前はエルシオールを経由していましたが、今は相互にデータリンクできるようにアップデートされました。」

 

リリィ「ブレイブハートが出れば問題ないということでしてこなかったが、我々もそれを検討すべきだろう。」

 

シルフ「そうですよ、情報戦は重要ですからね。ブレイブハートが撃墜されでもしたら

                                えらいことになりますよ。あ、不謹慎でした..か.な?」

 

リリィ「そういう事は軽々しく口にすべきではないぞ中尉。」

 

ちとせ「感じのいいものではありません。」

 

シルフ「すみませんでした。」

 

ちとせ「でも、やはり情報通信能力はますます重要になっていますね。」

 

リリィ「私はどうも好きになれないな。何と言うかこう、卑怯な感じがするのだ。」

 

シルフ「卑怯と言われようが何と言われようが、生きて帰る可能性が増えるのなら私は何にでも対応する。」

 

ちとせ「見解の相違ですね。」

 

リリィ「だが生還することは確かに大切だ。」

 

シルフ「そうです。戦場で一番重要なのは生き残ることです。」

 

ちとせ「生き残るためにも敵は遠方で撃破すべきですね。」

 

リリィ「うむ、仲間への脅威もへる。皆で生還するのが良いだろう。」

 

ちとせ「では、そろそろお開きにしましょう。」

 

シルフ「楽しかったですよ。みんなありがとう。」

 

リリィ「大変興味深かった。」

 

ちとせ「では解散。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リリィ「で、結局のところ遠距離で相手を圧倒するには如何するべきなのだ?」

シルフ「ファーストルック、ファーストショット、ファーストキル。」

ちとせ「言ってることが同じですシルフさん。」