パイロット座談会 その2

 

  参加  蘭花フランボワーズ少佐    ムーンエンジェルSQ

      アニスアジート小尉      ルーンエンジェルSQ

      シルカジュラーブリク少尉   フェアリィSQ

  

  場所  エルシオール、ティーラウンジ

 

  テーマ 近距離戦闘で優位に立つには何が必要か?

 

 

ランファ「納得いかないわ!!」

 

アニス 「うわっ、姐さんどうしたんだよいきなり?」

 

シルカ 「ランファさん、何が納得いかないのですか?」

 

ランファ「模擬戦よ。模擬戦。前やったダクトのこと。」

 

シルカ 「ダクト?でも訓練手順は問題ありませんでしたよ。」

 

ランファ「大ありよ。ドッグファイトしてないじゃない。」

 

アニス 「ダクト?姐さん、何のことだい?」

 

ランファ「だってシルカ卑怯なのよ。姿を見せないで遠くからいきなり撃って来るんだから。」

 

シルカ 「卑怯は心外です。より早く相手を見つけることは空戦のセオリーじゃないですか。」

 

アニス 「でもよ、接近戦の訓練なんだろ。遠くからいきなりは確かに卑怯だろ。」

 

ランファ「そうよ。正々堂々と勝負しなさい。」

 

シルカ 「そんな。正々堂々なんて実戦では起こり得ません。それに距離を離して対向したときも

     相手の位置は分からなくしてあったはずです。」

 

ランファ「それが卑怯なのよ。格闘戦用機のクセにあり得ない位のセンサーレンジ持っているんだから。」

 

アニス 「そんなに凄いのか?」

 

ランファ「トリックマスター以上かもしれないくらいよ。」

 

アニス 「ミントの野郎と同じかよ。シルカすげぇな。」

 

シルカ 「でもランファさんはミントさんに、訓練で撃墜を記録したことがあるのでしょう?

     だったら、フランカーも補足出来るはずです。実際、短距離ミサイルを撃ってきたじゃないですか。」

 

通信、クールダラス大佐より。

    「お前達、いったいいつになったら本題に入る気だ?時間の無駄だ。さっさと議題に入れ。

     ついでに言っておくとな。ジュラーブリク少尉の言っていることの方が正しいぞ。」

 

ランファ「あー、ハイハイ。そうしますよ。それじゃシルカ、この話はまた今度ということでね。」

 

シルカ 「はい。よろしければ、シュミレータでもう一戦しますが?」

 

ランファ「じゃこの後すぐね。」

 

シルカ 「分かりました。」

 

アニス 「で、何について話すんだったけな?」

 

シルカ 「近距離戦闘で相手より優位に立つ方法です。」

 

ランファ「そうだったわね。それなら、みんなのお勧めを聞いていきましょうか。

     まずはシルカからね。」

 

シルカ 「オフボアサイト交戦性のある短距離ミサイルは外せません。機動性で勝る敵を相手にするときは特にです。」

 

アニス 「あぁー、シルカよ。オフボアサ...って何のことだ?」

 

シルカ 「後ろや真横の敵を攻撃できる能力のことです。フランカーでは私の視線と連動して空間を走査できる

     パッシヴセンサーを使って。後方の敵機へもロックオンが可能です。」

 

ランファ「なるほどね。ところで、それ。ミサイルの頭についてるシーカーが敵を捉えていないのにどうやって

     真後ろの目標に誘導するのよ?」

 

シルカ 「ミサイルには予め敵の位置を伝えて、発射後に敵のいる方向を向いた瞬間にシーカーを開いてロックオンします。

     これを利用すれば、機雷のように空間に敷設しておいて敵が来た時にシーカーを開いて攻撃を加えることも出来ますよ。

     余りよく使う手段ではありませんが。」

 

ランファ「ふーん。”シルカらしい”のかしらね? えぇー次はアニスね。」

 

アニス 「んーとそうだな。やっぱ、加速だな。」

 

シルカ 「どうしてですか?」

 

アニス 「そりゃよ、チャンスを掴むには素早く行動しねぇとな。一気に最高速までいって暴れまわる事こそレリックレイダーの真髄よ。」

 

シルカ 「攻撃の回避や旋回で失われた速度を回復するのにも加速は重要ですね。アニスさんの機体は加速に優れるのですか?」

 

アニス 「おうよ。特にブレイブハートと合体した時は最高だぜ。」

 

ランファ「加速なら、あたしだって負けてないわよ。」

 

アニス 「姐さんのも凄いよな。」

 

ランファ「そうよ。カンフーファイターは伊達じゃないのよ、伊達じゃね。」

 

シルカ 「フランカーだって強力なエンジンを積んでいるんですよ。」

 

ランファ「分かってるわよ、シルカ。直接戦ったんだから。さて最後は私ね。」

 

アニス 「おぉ、遂に姐さんか。」

 

シルカ 「ランファさんは何が重要と考えますか?」

 

ランファ「1にも2にも操縦性よ。機動性とかも高くないと話にならないけど、自分の思うとおりに飛んでくれるのが一番よ。」

 

シルカ 「カンフーファイターには、何か操縦をサポートするシステムは装備されていますか?」

 

ランファ「そうねぇ。HALOがその辺はやってくれてるんじゃないかしら。クレータ班長にでも聞いてみたら。」

 

シルカ 「誰ですか?」

 

ランファ「エルシオールの整備班長よ。やたら詳しいから。」

 

アニス 「でもいいよなぁ。エルシオールはよ。」

 

ランファ・シルカ「?」

 

アニス 「いや、俺は。その、入隊の経緯があれでさ。ステリーネとかに怨みもたれてて。」

 

ランファ「あぁ、ルクシオールの主機をメチャメチャにしたあれね。」

 

シルカ 「何のことですか?」

 

アニス 「あーその。シルカ、この事は不問と言うことで。」

 

シルカ 「そうですか。あなた自身のことですからね、かまいませんよ。」

 

ランファ「ところで、シルカの機体はどういうフライトコントロールをやってるの?」

 

シルカ 「フランカーも紋章機ですから、システム自体は基本的に同じです。

     ただ世代が違うのでいろいろ改良されて、洗練されていますが。」

 

アニス 「そういや、操縦桿も形がだいぶ違うな。」

 

シルカ 「NEUE型に近いですね。もっともスイッチやコントローラが沢山付いていて大きいですけど。」

 

ランファ「使いづらくないの?」

 

シルカ 「戦闘中でもスティックとスロットルから手を離さずに色々な操作ができるから便利ですよ。

     それにデザインもいいですから握り易いんですよ。」

 

アニス 「ふーん。見た目にはよらないもんなんだな。まぁ俺はレリックレイダーが一番だけどな。」

 

ランファ「まぁ、結局は自分の機体が一番って事なのよね。」

 

シルカ 「そうですね。」

 

ランファ「それじゃ結論も出たことだし。シルカ、決闘よ決闘。シミュレータルームで待ってるわ。」

 

アニス 「お、面白そうだな。なぁ姐さん、俺も混ぜてくれよ。」

 

ランファ「何人でも掛かって来なさい。カンフーファイターでみんなまとめて落としてあげるんだから。」

 

シルカ 「フランカーは墜とさせない。誰にも。」

 

 

 

 

 

 

 

クールダラス大佐

「何でこの企画は毎回〃結論に達しないんだろうな。まったく。次はタクトのところでやらすか。

 

<クールダラス司令。

 

「んっ、どうしたアルモ? シュミレータルームの戦闘結果だと?それでどうだったたんだ?...ふむ...そうか、分かった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果はどうだったのでしょうね。by作者