パイロット座談会 その3
参加 ミントブラマンシュ少佐 ムーンエンジェルSQ
カルーアマジョラム少尉 ルーンエンジェルSQ
ウェーデルヤン少尉 フェアリィSQ
場所 ルクシオール、ティーラウンジ
テーマ エンジェル隊の電子戦支援について
ミント 「今回は電子戦ですか？」
ウェッジ「マイヤーズ准将はそうおっしゃっていました。」
カルーア「あら〜、タクトさんがですか。」
ウェッジ「これからは電子戦が重要になってくるし、そうなった時に
母艦からは支援できないからパイロットの意見を聞きたいそうです。」
カルーア「まあ。タクトさんもたまには真面目ですのね〜。」
ミント 「でも編集なさるのはリコさんなんでしょう？ タクトさんが
自分でするとは思えませんからね。」
ウェッジ「桜葉少尉ってそんな事までしてるんですか？」
カルーア「リコちゃんはいつでも働き者ですよ。」
ミント 「お姉さんと同じでしっかり者ですものね。」
ウェッジ（すごいな少尉は。フリアにも見習わせたいよ．．．絶対ムリだけど。）
ミント 「ウェッジさん？どうかなさいましたか？」
ウェッジ「え!、あ いや。なんでもないです。」
ミント 「カズヤさんと同じ悩みをお抱えのようですわね。」
ウェッジ「え、ちょ．．．何のことですか。」（なんで解ったんだろ？）
ミント 「さぁ、何でしょうね？」
ウェッジ（怖．．．）
カルーア「さぁさぁ、皆さ〜ん。そろそろ本題へ参りましょう。」
ウェッジ「そうですね。えと、ブラマンシュ少佐の機体ですが、AEWに分類されると見ていいのでしょうか？」
ミント 「まぁ、早期警戒機で差し支えはないと思います。それと”ミント”でかまいませんわよ。」
ウェッジ「え、良いんですか？」
カルーア「えぇ、それがタクトさんのやり方ですわ〜、ウェッジさん。私の事も”カルーア”と。」
ウェッジ「え、はぁ。そうですか。うーん．．．？」
ミント 「堅いですわね。もっとフランクに参りましょう。」
カルーア「そうですわ〜。」
ウェッジ「分かりました。えぇと、ミント．．少佐．．．」
ミント 「まぁよしとしましょう。さてと、どこまで話が進んでいましたっけ？」
カルーア「ミントさんの機体のことを話しかけていたところですわ〜。」
ミント 「そうでしたわね。トリックマスターですが、あれは本来は艦隊の前衛で敵を警戒するための機体ですの。
センサーアームも左右についていますでしょう？あれは機体の前方ではなく、左右に対して広いセンサー
射界を得るためですのよ。」
カルーア「あら〜。そうでしたの。でも前が見えなくてはダメではないのですか？」
ミント 「艦隊の進路上、警戒空域へ進出したら艦隊の進路に対して直角になるように向きを変えますの。
こうすれば機体の真横が艦隊の進行方向になりますでしょう。」
カルーア「でもどんどん離れて．．」
ミント 「それはもちろん、ある二点を行ったり来たりするように飛べばいいのですわ。
こうすれば、艦隊の前方を警戒すると同時に艦隊から来る味方機の管制もできますから。」
ウェッジ「合理的な造りですね。でもそれじゃ、機首の下についてるセンサーアレイは何ですか？」
ミント 「あれはファイアコントロール用のセンサーですの。確か、クレータ班長の話ではCN/FWG-4とか。」
ウェッジ「長距離ミサイル用ですか？」
ミント 「それが主な用途です。他にもアジマスとエレベーションを最大に設定すれば、後方のある領域以外は
ほぼ全周を警戒できますわ。」
ウェッジ「フライヤーの管制はどのセンサーで行うのです？」
ミント 「フライヤーコントロールはそれだけで専用の管制システムを持ちますの。残念ながら、詳しい事はよく
分かっていませんが。ただ、フライヤーの管制中は警戒能力は大幅に落ちますわね。」
ウェッジ「普段の3つフライヤーを飛ばした状態でもですか？」
ミント 「えぇ、かなり落ちています。センサーレンジを機体の横方向に最大に設定すれば、ちとせさんのシャープシューター
以上のセンサーレンジ得るなんて造作も無いことですわ。」
ウェッジ「へぇ、ミント少佐の機体も凄いですね。それじゃ．．．」
カルーア「ウェッジさん。興味は尽きませんがそろそろ次へいかれた方がよろしいのでは？」
ウェッジ「すいません、つい調子に乗って。それじゃ、カルーア少尉の機体はどうですか？」
カルーア「それはあの人のほうが詳しいかと。ちょっと失礼しますわね。」 「ミモレットちゃ〜ん？」「はいですにー」
ウェッジ（あの人？誰だろ。）
ミント 「直ぐに分かりますわ。」
ウェッジ「そうですか？」（なんで人の考えがわかるんだろ？）
テキーラ「おまたせ。」
ウェッジ「カルーア少尉？．．です．よね？」
テキーラ「あーあ、たまには一発で別人格って見抜けるのはいないのかしらね。」
ウェッジ「あの、誰ですか？」
ミント 「テキーラさんでしたわよね？」
テキーラ「そう、テキーラマジョラムよ。スペルキャスターの特徴についてですってね。」
ウェッジ「そうです．．．」
テキーラ「あの機体なんだけどねぇ。あれはどっちかって言うと電子戦機なのよ。」
ミント 「あら、そうでしたの。」
テキーラ「そうでもなけりゃ、あんなでかいECMアレイがついてる訳ないでしょう？
この前のクーデター騒ぎの時は遂に使わなかったけどね。」
ウェッジ「なんでです？」
テキーラ「スペルキャスターで電子妨害をかけなくてもルクシオールでやってくれるのよ。
おかげで敵の無人艦の連中、互いに連絡できなくて各個撃破でボコボコよ。」
ミント 「ルクシオールも凄いものですわね。」
テキーラ「伊達に新鋭艦じゃないってことね。まぁ、ルクシオールの電子戦支援機材がやられてもスペルキャスターだって
並みのECCMじゃ対抗できないけどね。」
ウェッジ「そういえばこの前のフライトでは、エスコートECMで編隊を守ったそうですね？」
テキーラ「スペルキャスターって言うくらいだからね。あれくらいできるわよ。」
ウェッジ「でもそうすると、早期警戒も電子戦支援も機体は揃っているんですね。」
ミント 「そうですけど。ムーンエンジェル隊はエルシオール経由無しで互いにデータリンクを結べますけど
ルーンエンジェル隊はブレイブハート経由だけで、相互データリンクがまだ出来ませんの。」
テキーラ「情報共有がスムーズに行かないのよ。ここの敵は機動力があるから、ちんたらやってる暇はないって訳。」
ウェッジ「そこが泣き所ですか。うちの春燕かエンタープライズ経由のTAIPSを使うのはどうですか？
FSLのうちの編隊間戦域データリンクシステムですが。これならうまく行くかもしれませんよ。」
ミント 「そうですわね。近々大規模作戦もあるようですし。」
テキーラ「高速リンク指揮システムってFSLと互換性あったっけ？」
ウェッジ「ありますよ。」
ミント 「フライヤーを4機もっていかれましたからね。」
ウェッジ「フリアにも驚きますよ。あんな事を本気でやるんだから。」
テキーラ「へぇ、そんなことがねぇ。」
ミント 「とりあえずは、修理中にデータリンクをアップデートしていただきましょうか。」
ウェッジ「将来的には、編隊内データリンクですね。」
テキーラ「フェアリィには専用の機体が居るんですってね？」
ウェッジ「ジェインウェイ隊長のホライゾンエクスプローラー、エンタープライズです。
管制機ですから、高い通信能力を持っているそうです。」
ミント 「フェアリィはそういった物が充実していて羨ましいですわね。」
ウェッジ「でも、ミサイルや精密誘導兵器ばかりだから、対艦隊拠点打撃力に劣ります。」
ミント 「敵を選択的に破壊するのには都合がいいのでは？」
ウェッジ「大型敵は無力化できても、破壊には威力不足です。」
テキーラ「そうねぇ、特殊兵装もないし。ところであんたの機体はどうなのよ？」
ウェッジ「春燕ですか？えぇと、複座のAEW兼電子戦機です。」
テキーラ「複座?二人乗りなわけ？」
ウェッジ「はい、僕は電子戦オフィサなので。操縦はフリアがやってくれます。」
ミント 「あの元気な人ですね。フリアさんって。」
ウェッジ「元気と言うか、何と言うか。まぁいい相棒ですよ。」
ミント 「なんで複座なのです？七番機も複座でしたけど、理由が違いますでしょう？」
ウェッジ「操縦しながら電子機器の操作をするのは大変ですから、分業にしているんです。
何せ春燕の電子兵装はいろいろと複雑で。センサーでの警戒もあるし。」
テキーラ「”複雑”ねぇ。私もミモに手伝わそうかしら。」 「テキーラ様、あちしの手で何をどうしろと．．．」
ミント 「センサー範囲はどうなのですか。機体の下には五角形をした円盤型のセンサーがありますが。」
ウェッジ「五各形の各辺に大型のセンサーアレイが収められていますから、死角はありませんよ。真上にも補助センサーが付いていますし。
それと円盤の中には大型の量子パッシヴレーダーも収められています。」
ミント 「それでは電子戦システムはどこに？」
ウェッジ「アンテナ類は機体表面にコンフォーマルアレイとして埋め込まれています。」
手キーラ「ふーん。大したもんね。」
ミント 「それはもう、フライヤーを無理やり操作するくらいですから。」
ウェッジ「電子兵装は最高クラスですよ、戦艦に積んであるやつよりいいくらいです。その代わり、機動性はあんまり無いですけど。」
テキーラ「敵にしてみれば厄介なツバメね。」
ウェッジ「それが仕事ですから。それで、結論はどうしましょうか？そろそろ時間が．．．」
ミント 「ま、当面はデータリンクを何とかするべきですね。私の場合はフライヤーの取り外しも考えない
といけませんね。ステルス機の探知が困難になりつつありますから。」
テキーラ「そうね、スペルキャスターの機体能力は充分みたいだけど。ちょっと電子戦訓練もしないとね。」
ミント 「まそんなところですわね。」
ウェッジ「それでは、そういうことで。」
ウェッジ「ところで少佐。軍属に復帰して直ぐに士官クラスって言うのは、何か特別な権限でもあるのですか？」
ミント 「あら、そんなものはありませんことよ。」
ウェッジ「でもちょっと不自然ですよ。何かの権限がないと説明がつきません。」
ミント 「それならウェッジさん。心配はご無用ですことよ。
私には”権限”はなくても”権力”ならありますから。」
ウェッジ「．．．はぁ．．．．．そうですか．．．．．．」
ミント 「そういうことですの。」
ミントさんのえげつなさはGA�兇離▲縫垢箸里笋蠎茲蠅鮓�れば一目瞭然です。
権力は恐ろしいものです。彼女の最大の武器ですから。