パイロット座談会 その4
参加 フォルテシュトーレン中佐 ムーンエンジェルSQ
アプリコット桜葉少尉 ルーンエンジェルSQ
メイヴリアスフェイル少尉 フェアリィSQ
場所 ルクシオール、ティーラウンジ
テーマ 効果的な機体の防御手段について
フォルテ「でリコ。今回の題材はなんだい?」
リコ 「えっと、今回は防御手段ですね。」
フォルテ「防御?大火力かつ攻撃専門のあたしを呼んどいてそれはないだろ?」
リコ 「タクトさんはフォルテさんの豊富な経験があれば身を守る最良の手段も知っていらっしゃるといっていましたよ。」
フォルテ「ほう。タクトらしくないようなタクトらしいような台詞だな。ほんとにタクトが言ったのかい?」
リコ 「はい、確かにタクトさんはそう言っていました。それから、”敵に見つからない”は禁止だそうです。」
フォルテ「変なルールがあるからにはタクトが言ったんだろうな。」
リコ 「エルシオールでの第一回のときにフェアリィの人が始めに答えを出してその後は雑談化したからだそうです。」
フォルテ「あいつら機械みたいな思考パターンだからねぇ。」
リコ 「兎に角、回避機動から話を進めましょう。」
フォルテ「おいおいリコ。そんな事は訓練でみっちり教えてやったろ?」
リコ 「ミサイルを撃たれたら、それを機体の真横に捉え続けてひきつける。十分にひきつけてからミサイルの方向に
全力で旋回。チャフとフレアも忘れずに。ですよね?」
フォルテ「そうだよ。それじゃチャフとフレアの使い分けは?」
リコ 「アクティヴセンサーで捕捉されての長距離攻撃ならアクティヴセンサー誘導として通常はチャフを、
近距離のパッシヴミサイルならフレアです。何が撃たれたか分からないときは両方。」
フォルテ「はい正解。ま、基本中の基本で知らないほうがおかしいか。」
リコ 「それでフォルテさん。最近はチャフの効果がなくなりつつあると聞いたんですけど、本当ですか?」
フォルテ「パルスドップラー式のセンサーなんかは速度追跡をするから、確かにチャフは効き辛い状況になってる。
ただ艦艇から発射される連続波誘導のセミアクティヴなんかには聞くんじゃなかったかな?
いや効かなかったかな?」
リコ 「余り意味はないのでしょうか?」
フォルテ「囮があるのと無いのとじゃ大違いだよ。意味ない訳ないさ。」
リコ 「でもミサイルも巧妙化してますから...」
フォルテ「画像赤外線誘導とかは目標の輪郭を捉えて追尾命中しやがるから厄介だよ。フレアを面展開して対抗したりできるけど
そんな事してたらすぐになくなっちまう。」
リコ 「攻撃から身を守るのも大変になってきましたね。」
フォルテ「でもさリコ、紋章機ならちょっとくらい当たっても大丈夫だろ?」
リコ 「普通の攻撃は大丈夫ですが。例のミサイル攻撃はそうはいきませんよ。一発でも大変です。」
フォルテ「あれねぇ。エルシオールじゃ、白き月の情報団の連中が一日中これについて議論しっぱなしで堪んないよ。」
リコ 「エルシオールには情報団の人が居るんですか?」
フォルテ「こっち来る時に一緒に乗ってきたのさ。あの艦はとことん変人に縁があると見える。」
リコ 「でも月の巫女の人たちがどうして変人なんですか?」
フォルテ「いや、普段はまともなんだけどね。ひとたび仕事になれば、ここの機関長並だよ。」
リコ 「ステリーネさん並ですか?それは凄いかも...」
フォルテ「てな訳でミサイルの話は耳にたこが出来るくらい聞かされてるよ。」
リコ 「それならフォルテさん。私にも少し教えてください。対処するべきものが何かよく分からないのでは話になりませんから。」
フォルテ「あたしもあんまり詳しくないんだけどねぇ。ま、聞いたところによるとフェアリィの連中が使ってる可変速ミサイルと
大体同じものらしい。推進システムは初期加速にトランスバールでも使ってる普通のミサイル用モーターの類を使って
加速して、スピードが乗ったところでクロノラムジェットに点火して更に加速するそうだ。」
リコ 「ところで、フォルテさん。どのくらい加速するんですか?」
フォルテ「あたしが撃たれた時は、フェイタルアロー並みのスピードは出てたねぇ。あんたの時はどうだったんだいリコ?」
リコ 「遠くでフェアリィのシルフィードさんが迎撃してくれたので、よく分からないんです。だから聞いたんですよ。」
フォルテ「そうだったか。そりゃすまなかったね。うちの連中が言ってることを信じると、最終加速はフェイタルアローの2倍強はいくそうだ。最低でも。」
リコ 「それで最低ですか?だったら最大の見積もりはどうなるんですか?」
フォルテ「さぁてどこまでいくのやら。ついでにECCM能力も高いそうだ。チャフは効かないと見ていいだろう。」
リコ 「そんな。それじゃ対処の仕方なんて見当も付きません。」
フォルテ「ECMデコイの速度欺瞞が効くらしい。ドップラーシフトをごまかしてうまく行けばかわせるそうだよ。どこまで効くかは知らないけどね。」
リコ 「テキーラさんのエスコートECMが打ち破られて攻撃されたらそれしかありませんね。曳航デコイや射出デコイの装備を掛け合ってみましょうか?」
フォルテ「それはいいとして、リコ、クロスキャリバーのセルフディフィンスジャマーはどうなってるんだい?」
リコ 「一通りの能力はありますが、ジャミング源へ誘導されるホームオンジャムモードにされたらひとたまりもありません。」
フォルテ「そういえばそんな機能もあったっけ。つくづく厄介な代物だよ。」
リコ 「そうですね。基本的にクロノストリングエンジンの高出力を利用したバレージジャミングですから」
フォルテ「やっぱり曳航デコイがいいかねぇ。」
リコ 「ランチャー内へ搭載すればGAシリーズの機体への搭載は容易でしょうけど、私たちの機体への搭載は機体本体への改修が必要です。」
フォルテ「それじゃ間に合わせで射出式を積めばいいんじゃないかい?」
リコ 「それならチャフ、フレアディスペンサーに小規模改修で搭載できます。どこから調達してきましょうか?
さすがにミントさんに頼むわけにもいかないし」
フォルテ「ちょうど小さなスプレー缶くらいの大きさをした射出デコイの試作品がEDEN軍で開発されてる。ディスペンサーカートリッジと同じ規格だから
何もしないでも積めるよ。ソフトウェアの更新は必要だけどね。タクトの権限で取り寄せてもらいな。」
リコ 「フォルテさんの方は曳航デコイあるんですか?」
フォルテ「これまた試作品が都合よく、とはいかなかったねぇ。仕方ないからこっちも射出式にするしかないさ。あるいはノアに作らせるか。」
リコ 「でも本当に大変ですね。」
フォルテ「まったくだよ。それにしても、お前さんも何か喋ったらどうなんだい?」(メイヴをつつく
リコ 「メイヴさんも意見を聞かせて下さい。」
フォルテ「ほう、あんたメイヴって言うのかい。それじゃメイヴ、あんたはどう思う?」
メイヴ 「相手に撃たさなければいいだけだ。」
リコ 「どういう事ですか、メイヴさん?」
メイヴ 「簡単だよ少尉。先に撃って墜せばいい。そうすれば撃たれない。」
フォルテ「ほう、知ってたかい。メイヴ、あんたいい頭してるねぇ。」
メイヴ 「もう終わりでいいだろう?」
リコ 「メイヴさんは必要なものはありますか?射出デコイならこちらでまとめて調達しますが?」
メイヴ 「雪風には余計なお世話だ。」
リコ 「そうですか。」
フォルテ「よーし、それじゃ解散。公園へおでんでも食べに行くか。おごるからリコもメイヴも来なよ。」
リコ 「良いんですか?それじゃ、メイヴさんも行きましょうよ。ランティさんの屋台はいいですよ。」
メイヴ 「私はいいよ。」
フォルテ「そんなつれない態度はするもんじゃないねぇ。あたしがおごるって言ってんだからついてきなって。」
メイヴ 「命令か?これだからな。了解、行きますよ。」
フォルテ「よぉーし行くぞぉ!」
聞くところによれば最近のミサイルはとにかく頭がいいそうです。
AIM-120なんて撃たれたらほぼ間違いなく落とされるとか。
エスコンではさっぱり当たりませんけど(泣
そうしたことから対抗手段も高度化していくのでしょう。
そんなのゲームの本編で撃たれたらたまりませんが。
それはそうと、メイヴ×ランティなんて面白いかも知れません。
最後のフォルテ教官はアニメのノリです。